6月28日から日本でも公開された、スパイダーマンシリーズの最新映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』。『アベンジャーズ』シリーズと連動した要素もあり話題になっていますね。
今回は映画に登場したヴィラン『ミステリオ』について、掘り下げていきたいと思います!
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」の挿入曲については、こちらを見てみてください。
スパイダーマンファーフロムホームのあらすじ
若手俳優のトム・ホランドが新たにスパイダーマン/ピーター・パーカーを演じ、「アベンジャーズ」を中心とした「マーベル・シネマティック・ユニバース」の世界に参戦した「スパイダーマン ホームカミング」の続編。「アベンジャーズ エンドゲーム」後の世界を舞台に、スパイダーマンこと高校生のピーター・パーカーの新たな戦いと成長を描く。夏休みに学校の研修旅行でヨーロッパへ行くことになったピーターは、旅行中に思いを寄せるMJに告白しようと計画していた。最初の目的地であるベネチアに着いたピーターたちは水の都を満喫するが、そこに水を操るモンスターが出現。街は大混乱に陥るが、突如現れた謎のヒーロー、ミステリオが人々の危機を救う。さらに、ピーターの前には元「S.H.I.E.L.D.」長官でアベンジャーズを影から支えてきたニック・フューリーが現れ、ピーターをミステリオことベックに引き合わせる。ベックは、自分の世界を滅ぼした「エレメンタルズ」と呼ばれる自然の力を操る存在が、ピーターたちの世界にも現れたことを告げる。監督は、前作に続いてジョン・ワッツが務めた。ベック/ミステリオ役に「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホール
ミステリオはどんな人物?
ミステリオに変身するのはクエンティン・ベックという人物です。
序盤からピーターや仲間達に対して友好的に振る舞い、味方として活躍していました。
彼は別次元の地球からやってきた新ヒーロー! 冷静沈着で頼りがいもあり、さらにヒーローとしての責任と思春期の複雑な感情で揺れ動くピーターも優しく理解してくれる人格者です。
特殊能力は飛行能力と、緑色の光線技。元の世界を今回の敵エレメンタルズに家族おと滅ぼされたという、とても悲劇的なバックボーンを背負っています。
この説明を聞くと「とてもカッコよくて頼れる新たな仲間!」という感想を抱くと思います。実際に視聴した私もそうでした。
しかし、物語の中盤、とんでもない事実が発覚します。
ミステリオはピーター達を騙していた!
事件に一段落がつき、トニーの形見であるサングラス型のデバイス『イーディス』を譲るピーター。
しかし、その直後にベックは本性を現しました。
前述した彼の経歴は全部デタラメです。異次元人でもなければ、特殊なスーパーパワーも持っていない、ただの地球人でした。
彼こそが今回の真のヴィランだったのです!
『ただの地球人』とは言いましたが、彼は恐るべき科学技術を持っていました。
彼の真の能力は空間に精巧なバーチャル映像を投影する、凄腕のVFX技術だったのです!
それを利用して自分を『悪の手先と戦うヒーロー』として演出(敵の正体はただの立体映像)したり、スパイダーマンを幻覚で混乱させたりと、やはり一筋縄ではいきません。
ミステリオの真の動機は?
実は彼はアイアンマンであるトニーを逆恨みしており、ずっと復讐の機会をうかがっていたのです。
ベックはかつてスターク・インダストリーズ社のメンバーでした。
そこで彼は記憶を映像化させることができる装置『BARF』を開発していたのです。
ところが、トニーはこの発明品を酷評しました。それによって、ベックはトニーを妬むようになったのです。
この「逆恨み」の詳細は『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』での出来事であり、今作品でも簡単に紹介されてはいますが、これを機に視聴してみるのもいいかもしれませんね。
最終決戦の場はロンドン
ベルリンで完膚なきまでに敗北したピーターことスパイダーマン。高速鉄道にはねられて重傷を負ってしまいます。
そんなピーターを助けてくれたのは、かつてトニーの仲間だったハッピー・ホーガンでした。
トニーの死から立ち直れていないピーターに「トニーはいつも迷っていたが、君のことでは迷わなかった」とアドバイスします。
そして、トニーが生前用意していた装置を使って、ピーターは新たなスーツを生み出します。
いよいよ、スパイディの反撃が始まるのです!
最終決戦の舞台はイギリスのロンドン。ピーターが駆けつけうと、ミステリオがイーディスを悪用して街を破壊していました。
しかも、相変わらずのVFX技術により、街の破壊は怪物の仕業としてリアルタイムで偽装していました。
こうしてミステリオとピーターとの最終決戦は、クラスメイトやヒロイン達が旅行していたロンドンで行われたのでした。
ミステリオの最期
ミステリオはこれまでのように得意の幻影でピーターを苦しめます。
手も足も出せず、苦戦するピーター。
しかし、ついに逆転の時は訪れます。先述したホーガンとの会話からヒーローとしての覚悟を強く持ったピーターは、特殊能力『スパイダーセンス』を取り戻したのです!
ピーターは本来、スパイダーセンスという優れた危機察知力を持っていました。歩いているだけでも無意識に罠を避けられるほどの、強力な能力です。
トニーの死のショックから発動しなくなっていたスパイダーセンスが、この土壇場で蘇ったのです!
能力を取り戻したピーターにもはや幻覚は通用しません。ミステリオは炎に巻き込まれて死んでしまいます。
なお、劇中では『スパイダーセンス』という呼称は使われず、『ピータームズムズ』と命名されていました。
ファーフロムホームのラスト
強敵との決戦を終えたピーター。ヒロインであるMJからキスされて、まさかの逆告白!
ピーターの波乱に満ちた夏休みもハッピーエンディングを迎えて、物語は締めくくられ……ませんでした。
ミステリオのとんでもない置きみやげ
後日、ニューヨークの街を空中散歩していたピーターとMJは、とんでもないものを目にします。
なんと、ベックが生前に撮影していた映像がニュースに映し出されたのです。
しかも、内容は『正義のヒーローであるミステリオを、2代目アイアンマンの座を譲りたくないスパイダーマンが殺害した』という風に編集されていました。
極めつけに、ベックは「スパイダーマンの正体はピーター・パーカーだ」とカミングアウト。ピーターは絶叫して頭を抱えてしまいます。
なんとも、後味の悪いラストでした……いったい、続編はどうなってしまうのでしょうか? これからも、目が離せませんね。